第5回指圧国際大会　カナダ（昭和61年8月24日）

カナダ国バンクーバーにおいて、日本、台湾、アメリカ、オランダからの指圧師を始め、地元のテレビ及びラジオニュースで知った地元の愛好者を加えた300余名が参加し、パン・パシフィックホテルにおいて盛大に開催されました。

大会前夜、折りしもバンクーバーにおいて開催中の万国交通博覧会の日本館で指圧の大デモンストレーションが行われ、世界各国500人を超える人々に日本の指圧を提供する事ができました。

8月24日定刻午前10時、佐藤岩治郎副会長による開会宣言の後、バンクーバー市長マイケル・ハーコート氏の歓迎の言葉、ハワイ州知事ジョージ・有吉氏からのメッセージ上映で、会場に花が添えられました。

午前の部、まずは浪越徳治郎先生により「世界平和と指圧」と題する公演が行われ、原爆を排し、指圧による世界の健康平和を提言し多大の感銘を呼びました。続いてアメリカ公認理学療法士エムリー・カーパー先生が「指圧はなぜ効くか」と題し、12年前の浪越指圧との出会いから現在に至る経歴を公演、オランダ指圧学校長デニス・ピンクス先生が「指圧は最高の医術」と題し、ヨーロッパの指圧状況を公演され、一同大感動の中午前の部は終了しました。

午 後の部では、オレゴン州カイザー病院ドクター・リゲット・フォレスト先生による「指圧とマッサージの相違」と題する講演が行われ、その講演内容に一同は大 きな驚きと受けました。続いてハワイ指圧学校校長因泥文彦先生による講演「指圧師の使命」、中華民国台北・陳美玉先生による報告「中国指圧の状況」、浪越徹先 生による講演「自己指圧法」、また数々の指圧に関するビデオ上映などが催されました。

その後浪越徳治郎会長により、重要な前頸部の指圧の意義を解説しながらのむち打症と腰痛の治療法を中心とした指圧のデモンストレーションが行われ大きな拍手につつまれながら、第一部は閉会となりました。

第二部のレセプションパーティでは、有難くも駐バンクーバー・日本総領事片倉邦雄先生からの祝辞をいただき、また「カナダにおける指圧の現状」と題する斉藤健泉先生による報告がなされるなど、大会は大成功のうちに閉会しました。